2017年03月31日

ディスクブレーキ台座取り付け依頼、MARIN編

またもディスクブレーキ台座の取り付け依頼。


二昔くらい、ばりばり乗ってらしたフレーム、
しばらく眠らせておいたが、娘さんが大きくなったので、
その娘用に一台組むということで、ブレーキ台座の取り付けのご依頼を頂きました。


MARINのフレーム。
使われているパイプは多角形状で、いかにもカチッとしてそうです。
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今、26インチMTB用ホイール、リムブレーキ用はまともなものって手に入らない。
だからこういう依頼も増えているってものもあるんだけど。

ブレーキ以外にもロードとは比較にならないほど、
MTB関連の規格は乱立、淘汰を繰り返している。

しかし、パーツメーカーさんも、リムブレーキみたいなある程度オーソドックスなものは、
しっかり残して欲しいよね。

ということで、
台座をジグでフレームに合わせ、大まかにカットします。
結構堅い鋼材、S45cというもので作っています。
けずるのは結構大変で、手でヤスリにかけると、よくわかる。

ちなみに4130鋼というと、いわゆるクロモリ鋼。

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ステーパイプ形状に合わせるため、グラインダーでざっくりと落としていきます。

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微調整はベルトサンダーと手ヤスリです。
パイプにしっかりぴたっと添うほど良いです。

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ざぐり終わった台座をロウ付け。
ロウ付けは母材を溶かさない形で、金属同士をくっつけます。
厳密には溶接では無いです。

ロウ剤は真鍮。
温度は1000°弱で行いますので、たま~に火傷します。。
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次ぎに、
ディスクブレーキの制動力を全てステーが受けるので、
補強パイプを入れます。

破損防止の意味と、ブレーキ時にステーが制動力を受け、
しなってしまうとブレーキ性能が落ちます。

12mm径のパイプです。

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仮付けします。
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本付けしました。
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本付けしたら、
現物合わせ。

問題なくブレーキが取り付けられるか、
ローターはステーに干渉しないか、確認OKなら、

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あとは仕上げるのみ!

鋼材は火をあてると、すぐに酸化、焦げてしまい、
旨くロウ付け・溶接できません。

それを防ぐためにフラックス、
はんだにもヤニ入りはんだってあるんですけど、それと同じです。

それを仕上げ時に取り除かなくては行けないんですが、
希硫酸や酸性の液体につけ込むと、大体落ちます。

それをヤスリがけ、ペーパーで仕上げていきます。
結構な力仕事です。



今回は、元のフレームに近い色で部分塗装、
火を入れる前に、該当箇所の塗装を剥がしてしまいますから。
そちらもセットでご依頼いただきました。


塗装は狸サイクル 遠山店主謹製。
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こちらのフレーム、濃い赤と普通の赤。
2種類の赤でぼかし仕様となっています。

今回は濃い方の赤一色で、自然に見えるように。
2色調色するとそれなりのお値段になってしまいますので、
一色でなんとかします。

塗装が必要なのは台座を取り付けた左側のみ。
ですが、右側も何かしないの左右ばらばらになってしまいますので、
右側にも少し吹いて、ぼかす。

左右バランスがとれ良い仕上がりにしてもらえたと、思う。

同じ敷地で一貫した流れでこうしたところまで完結できるというのは、ありがたいし大きなメリットですね!



完成です!
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車体としてくらまれたこのフレーム、
どのような佇まいになるのか、ぜひ見たいですね。
できれば、娘さんが楽しそうに乗っている姿を。。

ありがとうございました!



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2017年03月26日

夫婦自転車

夫婦自転車、制作中!


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現在、自分と嫁のためにフレームを作っている。
二人で、、と限らず、気の合う人同士、これに乗って楽しんでくれればと思う。

嫁のものは、ロード。
自分用のはピスト。

嫁のロードは、ほぼオーソドックスなラグフレームだが、
ちょい太めの28cタイヤを履けるようにしている。

まず、細いタイヤになれていないのもあるが、
二人で1泊くらいの旅行にいければと思ったから。

私と嫁には脚力に差があるので、
二人の大半の荷物を私のキャリアに積み、
嫁はロードで軽快に走れれば、、と思った。

とはいえ、自分の着替えや、補給食、携帯工具など、大きめのサドルバックやフレームバックに積むと、
タイヤの太さは28cくらい有った方が、楽しく走れる、というのが理由。


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・・・・・・。
で、自分用のピストは、夫婦自転車がどうのこうのというより、
ツーリング用の固定ギア車が欲しかったので、作っている。

想定は、関東平野を野営道具を積んで、淡々とツーリング!
命名、Kanto Plain号。

ピストと言ってもスケルトンはツーリング車。
リアバックは440mmもとってある、ホイルベースの長~~い車体でございます。

これが完成した暁には固定ギアツーリング同好会を催したいと思う。
ね、Tざわさん!


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ということで、
新婚さん、銀婚・金婚、何かの節目に、夫婦自転車、いかがですか?!
満足していただける車体を作ります!

また、結婚祝い・贈答品に、御世話になったあの人に!
きっと喜んでいただけると、、なんつって。



2017年03月18日

フォークベンダー 新調中!

フォークの曲がり、
どうやって曲げているかご存知ですか?

単純です。
通常は曲げ器(ベンダー)にかけ、ぐいっと曲げるだけ。

その曲げ具合で、フォークオフセットを決めるわけですが、
この曲がり具合、美しいものと、そうでないもの。
色々とあるわけですが、やはり美しい方が良いですね。


それをするにはベンダーそのものが綺麗なカーブを描いていないといけないのと、
フォーク足をしっかり曲げるには、がちっとした剛性が必要。


ロード系のフォーク足の中間部から曲がるものと、
ツーリング系でよくある、先曲げのもの、
それから、ピストなどで使う、浅い曲げの3種類を改めて作ることにした。


材料は鋳鉄。
商品名はデンスバーといって広く出回っているもの。
これを手作業で削り出すことにした。

(デンスバー)
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まず、紙に手書きでおこして、
そのラインをデンスバーに写す。
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ラインに沿ってポンチを打ちます。
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ボール盤でざくざく抜いていきます。
普段、鋼鉄を触っているので、鋳鉄って柔らかいな~~。

ポンチを打ったけど、別に要らなかったな。
柔らかいので9mmのドリルでも、すぐ材料に噛んで、ずれない。

柔らかいと言ってもこのサイズ。
結構時間が掛かる。

眠い。。
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全部通した。。
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要らない部分をぽろっと取ります。
洗濯板のような部分とグラインダーで
落としていく。

もう、細かい鉄粉がすごすぎて、
喉と鼻がやられる。

帰って風呂場で、何回もうがいしたが、
唾を吐くたび、唾には黒い鉄粉が混ざる。
体に悪い。
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大分削った。
あともう少し~~!
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出来ました。
なかなかいいカーブ。

フォークを曲げるのが楽しみだ。

けど、あと2つ残っている。。
ここまで丸一日。
あと二日これか~

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2017年03月14日

古い資産を生かします!44ヘッド化


数か月前にディスクブレーキ台座をつけさせていただいた、ヨセミテツインピークス


今度はヘッドチューブを差し替えることに~

造詣が美しいエレベーテッドチェーンステー。
BBはまさにBBハンガー。

フレキシブルで懐の深い挙動は、独特の魅力があるみたいですね。
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オリジナルのリジッドフォーク(通常のオーバーサイズ)から、
現在のテーパードコラムフォークまでアセンブルできるよう、44㎜ヘッドチューブに差し替えます!


元のヘッドチューブは切り外してしまいます。
もちろんその前に、オリジナルのヘッドの角度は測定して置きます。
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(切り外されたフレーム)
新しいヘッド用にザグリ直します。
ちなみにヘッドチューブを取り外すと、トップとダウンが、パンッと跳ねます。
残応力があるんですね~
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(44㎜ヘッド)
通常の1 1/8インチのオーバーサイズから、
1.5インチテーパードコラムまで、行けます。便利ですね。

クリスキング、ケーンクリーク、それからタンゲ、、これらのメーカーから適合するヘッドセットは販売されています。
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(治具にセットし、仮付け)

角度は正確に!出します。

ちなみにこのフレームのオリジナルフォークは、リジッドで肩下寸法は短いもの。

それに現行のサスペンションフォークを挿す想定と、
ヘッドセットのスタックハイト、
それから今までこのフレームで里山を走った乗り味の経験を加味し、、
元のヘッド角より、1度起こすのが良いだろうと判断。

そう、もちろんスケルトンも適宜変更が可能なんです。

それが、吉と出るか凶と出るか。
元が中古で数千円で買ったとおっしゃるので、想像と違っても実験で済みそうです。
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(ロウ付け後)

付きました!後は仕上げるのみ!
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(仕上げ後)
いいですね~

これで44mmヘッド化が完了です!
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今回使用したヘッドチューブ、
海外から直で買いますので、通常の日本の流通では手に入りません。

オーダーいただいても、さっと取り寄せることができないので、
ご希望の方は当店在庫のあるうちにいかがでしょうか?

残り在庫は
90㎜、105㎜、115㎜、各1本ずつ!

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2017年03月05日

カスタムラック for GB

大は小を兼ねる。。
確かにそうなんですが、
オーダーという手段があるので、汎用性よりも
もっと目的に特化したものも作れます。


今回は、もうこのポーチしか使わないので!
信号待ちのときとかに、ポーチの中をガサゴソやりたいっ、ということで、
その大きさに合わせたフロントラックを作ってみました。


写真にある紫色のポーチ、それがぴったり収まるように、
フロントラックを作りました。
ポーチの抜き差しも丁度良く、逆にかなりの振動でも抜け落ちることもありません。

旅行時に宿に着いたときや、食事のとき、手持ち品をさっとバイクから持ち出せます。

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バイクからはずした外観はこんな感じ。


実はこの自転車、ヘッドチューブにラックマウント用のダボを設置してあるのですが、
今回は極力手前に荷物を近づけたいとの要望で、
ヘッドチューブにマウントするとどうしても、ハンドルとの干渉が気になります。

そこでハンドル切るとラックもともに回る方式ということで、
フォークコラムとフロントフォークの穴から支えることにしました。

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取り付けはこんな感じ。
ハンドルをはずします。
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フォークコラムにラックを差し込みます。
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付属の足をフォークに設けられた穴に通し、
「また、ラック側のねじ穴にM5ボルトを通し固定します。
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ハンドルを戻し、
ステムのキャップをして、締め込み、ヘッドセットのガタをしっかりとって、
ハンドルを固定して完了です。
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自転車で荷物を運ぶって言うと、ショップから提案される方法はある程度決まっています。
市販のフロントバック、キャリアにパニア、、最近だとバイクパッキング関連のグッズ。
どれも特徴があって使いやすいものを選べばよいと思います。

この方の場合、出先や旅先にて、目的地などについたときに、
普段使っている、バックパックや荷物をさっと自転車から持ち出したい、
自転車用のパッキングから、わざわざ荷物を出して普段用のものに詰めなおすのが面倒、
この方のスタイルなんですね。


オーダーであれば、
スタイルに合わせて最適なものを作れる可能性があります。


カスタムキャリアは
手数により差は出来ますが¥25000~より承ります。


製作手順は以下のような感じ。
手数が多いんで結構大変です。


製図、、と言うほどでは無いですが、
現物のサイズを確認するために一旦図面にします。

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今回使用するのは8mm径のパイプ、
クラシカルなフロントキャリアとかだと、6mm径の無垢棒を使ったりします。
これをベンダーにかけます。

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同じものを上下分作ります。
水抜き穴もしっかり開けます。
メッキ処理時、溶接痕のピンホールから処理液が入り込み、それがメッキ不良をおこすことがあります。
なので開けといた方が確実です。

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パイプより一回り小さい無垢棒。
これを中継ぎにして、上の半分同士を一つにします。
ロウをしっかり中まで回します。

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ブリッジを渡し、底面です。
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柱を立てていきます。
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上枠をつけます。大分ラックに見えてきました。

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一旦つるっと仕上げます。
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途中、撮影したデータがあったんですが、
削除してしまったので割愛です。

コラムで支える部分、足の部分を作って完了です!
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こういう依頼を頂くと、各々のスタイルを知るいい勉強になる、中々楽しい仕事でした。

こういう風に乗りたい、荷物を積みたい、運びたい等々ご要望お待ちしております!
全てが実現可能ていうわけではありませんが、、









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