今回もツーリングバイクを制作させて頂きました。
泥よけは装着しておりませんが、
前後4バックいけるキャパを持ったランドナータイプの自転車です。
酷道ツーリングを含む長距離を走られる方で、
毎度そうですが、どのような材料とどんな設計をして、どんなパーツを組みつければ
乗られる方が快適に、目的の添った乗り方ができるか、真剣に考えて制作に当たります。
あつらえのものなので、既成のフレームには負けない、最高の自転車を提供できればとの思いで、
日々制作しております。



オーナーの出身地と言うことも有り、パイプは福島のカイセイのオーソドックス022パイプを使用。
じっくり走るにはやっぱり022良いです。
しなやかで丈夫、一般的な良いクロモリのイメージ、そのもののパイプです。
フルオーダーですので当然ジオメトリはオーナーにぴったりと合っているはず。
トップチューブのスロープ角、ヘッドの長さなど見た目の好みも反映しております。
ブレーキはポールのセンタープル。
デザインが綺麗なブレーキで、センタープルにしては剛性感があり、良く効く良いブレーキですね。
タイヤはグラベルキングSKをお持ち込みです。
丈夫でカットしにくいですが、グリップも乗り心地も悪くありません。
セミブロックなので、ちょっとしたぬかるみも安心ですね。


ベンドチェーンステー。
路面のノイズを軽減する狙いと、カーブと下りの綺麗なラインのトレースを意識しています。
リア寸法は435mmあるので、長距離は楽ですし、すーーっと延びていきます。

フロント廻り、
遠出用にパニアラックが付いていますが、普段はフロントバックのみの運用。
タイヤデフォルトは32c。
32cタイヤはせいぜい空気圧4~5BARで乗ることが多く、
23cのロードタイヤのようにパキンパキンに空気圧を張らないし、
荷も積むので、ハンドリングは重くなりがち。
それを想定して、低速ではハンドリングが軽く切れるよう、設計で味付けをしています。
このあたりは心遣いは既成のフレームではほぼ無いと思います。

変速はリアのみ。
上ハンドルにバーコンでシフトを引きます。
頻繁に変速しない乗り方でなので、
フロントシングルで、最近は後ろワイドギアが充実していますので、
ひどい登りでも賄えるでしょう。


ダウンチューブボトルボスは3つ。
メニーシングケージを搭載可能です。
上着や寝袋、雨具などスタッフサックに収まるものをこれでくくれますね。

フロントバックサポーターで、スウィフトインダストリーズのフロントバックを支えます。
積載方法、前に比重を置く派、後ろに置く派。
人により別れますが、基本は前だと思っています。
バイクパッキング系の道具も色々あって面白いですが、
やはりフロントバック。これがストレスなしに安定的に使い勝手が良いです。
しっかりフロントキャリアとサポーターで支えれば確実です。
ランドナー系のフロントバッグはもっと活用しても良いんではないでしょうか。
フロントキャリアは輪行の時に特に邪魔にはなりません。



今回、この自転車を制作して
改めて、ランドナータイプの自転車に乗りたいと思いました。
ゆったりと自力では特にスピードは出さずに、低く淡々と、、いつまでもペダルを回せるような。
今回は遠方のオーナー様。
当店をお選び頂きありがとうございました!
フレーム参考価格は、178,000円。
ダボ穴追加加工込み、になります。
宜しくお願いします。